ぶっこみりこちゃん

乙女ゲームのネタバレ感想

男の趣味がまた悪くなった(ピリキュー感想)

ピリオドキューブトロコン!


や〜〜〜〜〜〜〜〜たのしかった!!!

オススメできるかどうかはいつものオトメイトシナリオがOKなら大丈夫だと思いますとしか言えないけども、

わたしは永遠の厨二病なので世界観がまるごと好きだった!


とにかく好きなのはヨーイラというサブキャラカプですが、これはまた別記事でおいおい書こうと思う。メルミセも。


ヒロインのカプとしてはヒロヤが好き。

もはやヒロヤが主人公なんじゃないかってくらいヒロヤの味方をしていた。

誰が酷い目にあってもまあしゃーないなって思えてもヒロヤが危険な目に遭うと鼻息荒く怒り狂った。

どのルートでもヒロヤの気持ちに寄り添ってしまい、ヒロヤルートはヒロヤグッドでそれ以外のルートはヒロヤの悲恋ルートかな?って思ってしまう厄介に成り果てた。

ヒロヤが危険な目に遭わないように各マップでアドバイスをあげるNPCになりたいし、ヒロヤが危険な目に遭ってしまったときにはヒロヤを庇ってレアアイテムを残してしんでいくモブプレイヤーになりたかった。

アルケイディアの世界の中でヒロカズのために存在してヒロカズのために消えていきたかった。


そして花宮志貴!

寝てる妹を裸にして人間とは思えない美しさとかブツブツ呟いている犯罪者予備軍(ていうか犯罪者だった)なんだけど、なんか見ていてかわいそうでかわいくてな。

首席でイケメンでわたしたちのヒロヤが尊敬してやまない志貴と、妹の寝室に夜な夜な忍び込んでブツブツ語りかけてはうわ、やば、可愛いて理性を抑えている志貴と、ポヨポヨに化けてギュポー!って演技している志貴と、ポヨポヨになることでデート出来てお洋服着せてめろめろポヨ〜ってキャッキャしてる志貴を見ていると意味がわからなくてな……かわいくてな……。自ルート以外廃人になってしまうのもかわいそうでな……。


志貴は好きすぎて病んでカズハを閉じ込めたい自分だけのものにしたい自己中型ではなくて、カズハに幸せになってほしいだけの自己犠牲男、というのが私的ミソである。乙女ゲーム界にたくさん存在する兄とは少し違う。

まあ人をたくさん殺してる時点でまわりから見ると自己中心的ではあるんだけど、カズハがいつも笑ってられる世界を創りたかっただけでその世界に自分の有無は関係ない。

カズハが幸せならそれでよくて、その幸せを履き違えているのと幸せの創り方が頭おかしいだけだから……いやそれをサイコパスとか犯罪者思考と言うんでしょうけど……


元々頭おかしいスイッチが入りやすい子だったところに、事故があってカズハが理不尽に奪われる未来を想像してしまって、頭がいいからこそ普通の人より何百倍も考えが飛躍してしまっただけなんすよ………かわいそうに。

優しい子なんすよ。本当は素直な子なんだけど一番いいたい気持ちを言ってはいけなくて、じゃあせめて幸せを願いたい、って思った結果なんすよ。だって志貴はカズハが幸せなら他の男も新しい世界に連れてっていいって言うよ、かわいそうだよ。


志貴の本当の願い(それは多分カズハのことをかわいいって褒めたり、甘やかしたり、デートしたり普通の異性なら当たり前のこと)をポヨポヨの姿で叶えてるのを見るといじらしくてかわいいやつだよ・・・。

カズハが幼少期にプレゼントしたネックレスを成人しても毎日身につけてるんだよ。幼女がくれるネックレスなんてオモチャだよ。スーパーモテるイケメン医大生がオモチャを首から下げてるんだよ。10年以上つけてたら確実にボロボロだけど多分アロンアルファでくっつけて使ってるんだよ、そんなのいじらしすぎるでしょ。


あとカズハはメリバですぐ志貴みたいな思考回路なるよね。好きな人さえ幸せならそれでいいみたいな。

この兄妹本質は同じでしょ。たまたまカズハが事故にあっただけで、逆だったならカズハがアルケイディア創る世界線もあったわけで一体両親はどういう育て方をしたんだ。

こんだけ志貴かわいいって言ったけどかわいそうな志貴が好きだから、カズハはヒロヤと付き合ってください。


長くなったけど、ここからが本題だよ!最萌えはディメントちゃん!


救いようのないホンマモンのクズだし、そんなディメントちゃんの好感度を上げることも特にないディメントルートだったけども!(シナリオあまりにも……ひどかった)

趣味が秒針を眺めることと答えるくらい毎日が退屈で、生きる意味も夢も見つからなくて、コンビニで働いて(のちのバイトリーダーである)多分コンビニ弁当の廃棄なんかを散らかった部屋でネットをぼーっと見ながらモソモソと食べてる。もちろんネットを見ていても興味を引くものなんてないんだとおもう。だってネットサーフィンするよりも秒針を眺める方が楽しいんだよ???

アルケイディアやりこんでるけど暇つぶしでなんとなくやっているだけで面白くはなかったんだろうな。


でもこういうディメントちゃんの孤独誰にでも経験あるんじゃないかな?

仕事に疲れた日にコンビニ弁当を食べながら携帯をボーッと触ってるときとか終電が続いて満員電車で揺られてるときとか、

職場で苗字を呼ばれることはあってもそういえば最近下の名前で人に呼ばれたことないな〜とか、休みの日にカーテンの閉まった薄暗い部屋で昼まで毛布にくるまってるときとか。

自分は本当にここに存在してるのかなあってフッと不安になるときあるんだよね、わたしは!

病んでるわけじゃなくて、なんとなくそういう時って誰にでもあるような。色や味が感じられなくなる瞬間。

ディメントちゃんはそこから抜け出せないんじゃないかな。自分が本当に存在してるのか必要とされているのかわからなくて。


多分ディメントちゃんは人を殺したときに、

モノクロだった世界に色が広がって、五感が戻ったんだとおもう。

いやほんとクズなんだけど、クズなんだけどもね!人が死ぬ瞬間を見て自分が生きてる実感が湧くってやばいやつの発想だけどね。

でもディメントちゃんは、カウンセリング男とかトラウマ男のようになにかきっかけがあったわけではなくて誰にでも潜むような退屈や閉鎖感が半永久的に続いているだけだからヒロインの愛だけでは到底吹き飛ばせそうにないものなんだよ……。

どうしようもない男なんだけど、彼が背中を丸めて薄暗くてパソコンの光だけが灯る部屋で コンビニ弁当を食べている姿が見えてしまって(そんな描写は特にない)その背中に抱きつきたくなってしまったんだ。もうその姿が見えてから愛しさしかないんだよ!!!


死んだような毎日をリアルでは過ごしていて、生死をゲームのように軽く扱うけど、実は誰よりも生に対して貪欲なの、胸にくるものがある。生きたいって泣いてるディメントちゃんが見える。


改心しなかったけど、ディメントちゃんが改心したらそれはそれで嫌だったからよいです。

シナリオあまりにも唐突で、ラスボスの志貴の物分かりがあまりにもよくて(いままでのアルケイディアは一体なんだったんだ)カズハの頭もおかしくて、よくわからなかったけども!


すぐ暴力振るうし、殺すスイッチがどこにあるかわからないから普通の会話しててもすぐ殺そうとしてくるし、グッドエンドでもバイトリーダーに昇格しただけだったけど、すごく未来なさそうだけど。

カズハとキスすることで生きてるって実感できるディメントちゃんかわいいでしょ。

汚くて狭い薄暗い部屋でテレビをつけてどうでもいいニュースを垂れ流しながらコンビニ弁当じゃなくて、手作りのご飯一緒に食べたくなるでしょ。

ディメントちゃん、小さな幸せをたくさん見つけられるといいね。


結局ディメントちゃんが幸せなら、たくさんの人が犠牲になっても問題なかったからわたしも花宮兄妹と同じ思考回路してた!ひえ〜〜〜〜〜〜。



おしまい

相反するひと(ニルアド翡翠感想)

翡翠

 

終始鵜飼ちゃんとは正反対の子供だなあという感想。

このルートはツグミ翡翠くんも本当に子供だった。

鵜飼ちゃんについては全記事で書いたとおり、繊細で心が優しく素直になれないわかりやすく「少年」。

青くて、未完熟ではあるけど、真っ直ぐ。強く見せたがる節はあるけど己の至らなさを理解していて弱さを認めることができる子だった。認めたくないともがいていてもきちんと心の片隅では認めているというか。

反して、翡翠くんは人当たりが良く鵜飼ちゃんルートでは大人な対応を見せていた。常識をわきまえていて柔らかく物わかりもよい子。

 

だけど一歩踏み込むとこれまた鵜飼ちゃんのようにめんどくさい。

いや、鵜飼ちゃんはめんどくさいんだけど何を考えてるかはわかりやすいし、掛け間違えたボタンがあってもすぐになおせる。

だけど、翡翠くんは一度でも違えるとどこか遠くに行ってしまうような、もう二度とこの人の隣にいれないのではないかという危うさが常につきまとった。

これが翡翠ルートの息苦しさや不安の理由なのかな?

彼の感情というかオーラというか、そういったものが自分に入り込んではくるけど、靄がかかっていて翡翠くんは全く掴めないし届かないから余計苦しかったんだと思う。

想像がつかなくて、彼の言動に一喜一憂していちいちドキドキした。このドキドキは乙女ゲームではなかなか出会えなかったりするのでこういった感情を引き起こすだけで翡翠ルートをやった価値があると思えたよ。

 

翡翠くんの声が逢坂くんというのも、またアンバランスでよかった。

いや、見た目から考えると翡翠くんの声が逢坂くんというのはピッタリなんだけど。翡翠くんの美しさを逢坂くんがさらに美しくしていたんだけど。

このルートは全体的にどろりとした、ざわざわした気持ちでプレイしていたので(私がそう感じるだけで他の人は違うかもしれないんだけどね)逢坂くんの澄み切った美しい声が不思議だった。

重苦しい中にここまで涼やかな声が響くのが余計に心をざわつかせたよ。

 

翡翠くんがツグミちゃんのことをなんで好きになったのかがいまいちわからなかったことと、笹乞がツグミちゃんに心を許したのがよくわからなかったことだけ残念。それがもっと納得できたらすごく好きなルートだったんだけど。

ツグミちゃんよりも栞さんの方が納得感があったし、ツグミちゃんが翡翠くんのこと好きだというよりも薔子さんにハマる方が納得感があったし。

鵜飼ちゃんが笹乞に投げた言葉の方がよっぽど納得感はあったな。

笹乞に関してはあんな綺麗事で心動いたんかい!と思ったけど、ハンカチを渡して小説が書けなくなると咄嗟に言ったのが大きかったのかも。。

嫌味とかでなく、翡翠くんがツグミちゃんのこと好きになった理由だれか教えて欲しい。それで補完したい。

 

と、翡翠くんがツグミちゃんを好きになった理由はわからなかったけどその後の葛藤は結構好き。

惹かれていくツグミちゃんへの気持ちと、憎悪してやまない恋や性的な欲求に自分が落ちていくことや、美しいツグミちゃんを汚してしまうのでは、と苦しむわけです。

アラサーのワシとしては厨二病かよ!て笑い飛ばしてやってチューしてやりたいところですが、ツグミちゃんはうら若き乙女なのでね、そんなことはしないよね。翡翠くんもそういう女じゃなくてちょっとウジウジした自信なさそうな女の子が好きそうだよね。

あ、そう思うとやっぱり翡翠くんは栞さんじゃないんだな。翡翠くんて実はとてもプライド高いから、自分が優位に立てるような弱い女の子を無意識に選んでそう・・・ツグミちゃんを好きになったきっかけがあったというよりもツグミちゃんのこと本能的にタイプっぽいのかも・・・話が脱線した。

 

話を戻して「貴女は誰のことも好きにならないでください」と言うくせに衝動的に壁ドンしたりキスしたりするからね、翡翠くん。

画面の向こうのわたしがドキドキするんだから、そりゃツグミちゃんは翡翠くんのこと意識しないわけにはいかないですよね。

翡翠くんも理性では恋したくないとわかっているんだけど、どんどん歯止めがきかなくなっていって、まるで昼ドラのようだね!?(あ、なんかすごいしっくりきた。すごい昼ドラっぽいの翡翠くん。だから爽やかな逢坂ボイスが不思議なの)

 

こういう予測不能なドキドキするような言動をする人って、乙女ゲームでは大人で余裕があってわざとやってることが多いように思える。ヒロインを揺さぶるために。

でも翡翠くんは感情が制御できてなくて若さゆえの衝動で、恋にどんどん滑り落ちていって。その翡翠くんの苦しさが伝染して苦しかった。言動に驚かされているのはツグミちゃんよりも誰よりも翡翠くん自身なんだよねえ。

それと並行して薔子さんのまたなんともいえない空気感が合わさって余計に靄がかかったどろっとしたルートにしあがったんだと思う。

薔子さんのところに通うツグミちゃんはあまりに自分勝手だけど、ツグミちゃんも子供だから仕方ないな。ツグミちゃんのこういう無垢な子供らしさが翡翠くんの惹かれたところなんだろう。わたしにはわからんけど翡翠くんは好きそう。

 

告白はツグミちゃんからっていうのはよかったです。ガツンと言わないと翡翠くん死ぬまで「貴女は汚したくない、僕は醜いから」てウジウジしてそうだしね。言葉を聞き入れないからキスをするというのはとてもいいですね、わたしこういうヒロイン好き。告白を受けて、そこで感情を抑えきれずに自分からツグミちゃんを求める翡翠くんというのもよかった。

まだ「貴女には綺麗でいてほしかったのに」と言いながらも、口付けを繰り返すのがね、いいよね。リボン盗んだ陰湿さとかもすごく翡翠くんらしくていいよね。

鵜飼ちゃんの話をまた出すけど、クソ坊ちゃまなのにカラッとした真っ直ぐさを持つ鵜飼ちゃんと人当たりがよいのに陰湿で仄暗い翡翠くんの違い。二人とも劣等感や嫉妬心が多いんだけど、言動が全く違ってツグミちゃんへのぶつかり方もそれぞれ違うしそれが愛しい。

 

でもここでCERODしなくてもいいのでは〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!????

言動全然ちがうのになんで!ふたりとも!CEROD!!!!!!!!!!

まあ、ふたりとも共通してるのは、若くて、理性すぐ飛んで行動にうつしちゃうところだから、、仕方ない・・・ね。若いから、若いからね〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!

僕の手で汚してもいいですかって、翡翠くん、そこで汚しちゃうんだ〜!!!????

 

と思ったんだけど憎んでいた行為を、実際に行うことで翡翠くんは一歩進めたのかなあ。

おぞましい、汚らわしい、そんな風に思っていたものが、ツグミちゃんを通すと、美しい。自分が汚しているはずなのにツグミちゃんは美しいまま。

そしてツグミちゃんも翡翠くんに美しいと返す。

ここでようやく誰かを愛することを許せたのかなと思うと、エロも致し方ないと思うのでした。

 

最後に母の思いが本を通して伝わったのはご都合主義といったらそれまでなんだけどちょろいから泣けました。

なにも背景がなければ泣けなかったかもしれないんだけどね。作品を通して稀ものは負の感情ばかりで、ツグミちゃんが良い感情のものはないのか、と問うシーンで笑われたくらい。稀ものになるほど強い感情になるのは負だと言われていたからこそ、このシーンが活きるのだと思った。

 

えっ、なんか感想すごい長くなった、ニルアド、楽しい・・・。

 

鵜飼ちゃん、翡翠くんと、若い衝動を続いたので次の紫鶴ではまた違った恋模様が描かれるのかな?

たのしみ!

 

少年の初恋(ニルアド鵜飼)

鵜飼


僕様クソ坊ちゃんのテンプレを詰め込んでいる心の優しい繊細な男の子・鵜飼しょごたまを雉子谷と一緒にひっそり見守っていきたいね。


序盤はこんなかんじ。THE嫌味なクソぼっちゃま。

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うるさい!坊ちゃまて言うな!!!

でももらったお煎餅を文句いいながら食べるしアパートの住民として掃除もちゃんとする。レコードの防音もするかわいさ。

掃除してたことを褒められると、うるさい!僕は掃除なんてしてない!てキレます。


基本的にずーっとそんなかんじ。

ヒロインの何気ない言葉一つ一つに傷ついたり怒ったり、、まあ基本キレてた。しかも追いかけてくるな!!ってすぐどっかにいく。

些細なことでキレるから全く話にならない。いちいちかわいくていじらしくて愛しい。


でも心の優しい繊細なぼっちゃま。

稀ものの影響を受けた自殺未遂を起こしたんだけど、もともと本が大好きなのに本を見てはそのときのことに心を病めて本を燃やす。

本自体にイラついているというよりは、稀ものに影響を受けた自分の未熟さや、自分は負けないと思っただろうと思った傲慢さに傷ついていた。

鵜飼しょごたまはこうやって自分の弱さに自分で傷つく。人を傷つけるような言動をするけど、そのたびに1番傷ついてるのは鵜飼ちゃんなのだ。かわいそうだしもどかしいな!?

そんな鵜飼ちゃまがまたまた操られて、人を傷つける、自分自身を殺めようとした。

人を傷つけてしまったことに深く深く傷ついた鵜飼ちゃんが震えながら泣いてるのを見てわたしも号泣。こんな優しくていい子がなんでこんな目に合わなあかんのや!!!と震える。

 このルートを通して何度も鵜飼ちゃんは済まなかったていうんだけど(かわいい)このときの掠れた声のすまなかったは本当にグサグサ傷つきました。


自分の気持ちから逃げずにあえて吐き出したいとヒロインの前で心情を吐露する鵜飼ちゃん。聞いてくれ、頼むと懇願する鵜飼ちゃん。不器用な彼の精一杯なお願い。辛かった思いを全部吐き出してたら、そのまま逆ギレ告白シーンに突入。

この告白がほんとうにほんとうにほんとうによかったーーー!!!


ずっと居場所や価値が見つけられなくて、父親に捨てろと言われた優しさを捨てきれずにいる弱くて甘い自分。逃げ込んだ場所で出会ったツグミちゃん。


ずっとこれまでのことを語っていたのに

「なのに……お前が……っ」

「お前のせいで、僕は散々苦しんだ。

本当に…すべて…全部、お前のせいだ!お前が全部、悪……っ」

と切り出す鵜飼ちゃん。


「お前が楽しそうに掃除なんてするから悪い」

「お前が楽しそうに料理してるのも悪い」

「お前が綺麗な声で歌うのも悪い」

「お前が美味しそうにミルクセーキを飲むのも悪いし、あんなドレスが似合うのも悪い」

「ビーフシチューなんて作るのも悪い」

「肌が白…いやこれはなんでもない」

「…馬鹿だろう、お前」

「何が…何が、僕を守りたい、だ」

「そんなの…普通は男が言うことだろう」

「お前はどこまで優しくて、どこまで僕を甘やかすつもりなんだ」

「どこまで…いったいどこまで…」

「どこまで…この僕に…お前のことを好きにさせれば気がすむんだ…っ」

「…くそっ…」


こんな愛しい告白があるんだろうか!!!!?????!!!??

木村くんの演技も素晴らしいどころではなかったし、BGMと鵜飼ちゃんの勢いに圧倒されて涙ドバドバだったんだけど?!!?!!!

若さに溢れる未熟な鵜飼ちゃんらしい告白でまっすぐな言葉で一つ一つが眩しかった。

鵜飼ちゃんにとって華族のツグミちゃんは同じ立場であり、自分には思いつかなかったことを当たり前にする手の届かない存在だったんだろう。


そして一度死んだも同然だ!言いたいことは言ってやる!!!といきなり開きなおる鵜飼ちゃんww

お前のことが好きだ!とここから好きだの嵐。もう〜〜〜すごく、若い!

勢いがすごい!若い!若い!フレッシュだ!

こんなにまっすぐ好きだってぶつかってくるクソ坊っちゃまに心を揺さぶられないはずがない。

卑屈で繊細な彼だからこそ、真っ直ぐな言葉が胸に届く。

ここのツグミちゃんもかわいかった。

こんな僕のために泣かないでくれの「済まなかった」はくすぐったかった。


好きだ、好きだ、って言葉にしてたら気持ちが溢れちゃって口づけしたくなる鵜飼ちゃん若い愛しい若い!!!!!

そして好きだ!ってキスを始めたら止まらなくなっちゃってもうわけがわからないまま進んでいく鵜飼ちゃん若い〜〜〜〜〜!!!

幸せな場面なのに「あぁ、もうくそっ…」ていうのが鵜飼ちゃんだね。自分の気持ちがわけわからないくらい加速している戸惑いに対して思わず出た言葉だね。

いやあ、意識の高い童貞はこれだから困るね。

ここでまさかCERODになるとはね。

わたしはここのキスでやめておいてほしかったけど、まあここで止められなくて青い感情が爆発してしまうのが鵜飼ちゃんらしいといえば鵜飼ちゃんらしいんだけど。

少年の瞳が大人っぽくなるのはいいことだけどね。ツグミちゃんのモノローグで清潔な汗って例えもとても鵜飼ちゃんらしいとは思いました。


欲望というものが今までなかった鵜飼ちゃんがこうして何か一つを切望するのは、それはそれで良いことなのかと思ったのでわたしはエロが好きじゃないけど鵜飼ちゃんが幸せだからもうそれでいいです。

(それにしてもこのシーン、アパートのみんな鵜飼ちゃんのこと気にしてただろうにそんな中呑気にCERODしてていいのか?と思ったの笑

レコードの音が聞こえるような壁薄で完全に声聞こえてるよね・・・まあこのルートはアパートのみんなが2人をお兄さんお姉さん目線で見守ってたから次の日赤飯とか炊いてくれそうだよね)


この後物語解決に向けていろいろあるけど、ここがこのルートの盛り上がりだったのでもう感想はかかなくていいかなw

あ、後日のスチルが膝枕というのも鵜飼ちゃんらしくてよかったな。


彼は真っ直ぐで清廉でまだまだ子供だけどこれから芯の通った強い男になっていくんだろうなと思いました。なんだろう、常に雉子谷目線?とかアパートのみんな目線でニコニコ鵜飼ちゃんの成長を見守ってました。

彼はまだ未熟で、自分を強く見せたがるけど、決して傲慢なわけではなく自分の弱さを誰よりも自覚しているので大丈夫でしょう(誰目線)

焦燥感で溢れている未完成な少年の初恋を堪能した〜〜〜〜うぅ、青い〜若い〜まぶしい〜!!!!!!

下野紘バースデーライブ大阪レポ

下野くんのバースデーライブに行ってきた話。

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下野くんといえばずっと1番好きな声優なのはツイッターをフォローしてくれてるひとならわかると思うのだけど、イベント自体は2009年ぶりかな?
大阪でやった梶くんのフェイス?、敏腕組の舞台かどちらかがたぶん最後だと思う。
うっかり土日出勤の仕事に就職してしまったもので、現場をしばらく離れていたのでした。

そんなわけで6,7年ぶりくらいに行ってきたよ、下野くんのイベント!
結論から書いておくと最高としかいいようがなかった。なんとなくフラッと行ってフラッと帰っていくつもりだった。
のに、あふれかえるパッションを放出しないと身体によくない気がしてこうやってレポを書くことにした。
レポ書くつもりなくてメモとかなにもしてなかったので、記憶違いがあるかもしれないよ!

会場についてパンフレットを買ってプレミアムのグッズを引き換えたよ。

会場入りするとき、身分証明チェックが厳重だった。

事前告知通り、顔写真付き証明書は必須だったし一枚ずつPCで照合していた。
今回のライブ、できるだけたくさんの人に会いたいという下野くんの方針なのか、複数公演申し込んでてもみんな1公演しか当たらないみたいだった。そしてきっちり身分証チェックもするし、行きたい人みんなに行きわたるような配慮がしてあってその時点で下野くん大好きかよ!てなる。
ここから下野くんだいすきしかない。語彙力はないので、下野くんだいすきと書いてあるのはいろんな気持ちが含まれていて結果的にだいすきしかいえなくなったということでわかってほしい。

9列目で通路側。前からも後ろからも横からもちょうど真ん中という感じ。
ステージは見えやすいし、私の視力は1.5です。

時間通りに開演。
男の人が出てきて下野くんかと思いきやアイムの後輩くんで(たぶん伊達さんというひと)MCをやるということ。
「下野さーん」って何回か呼んだら下野くんが出てきました。

バースデーライブは声優としての下野紘とアーティストとしての下野紘のパートがあるらしい。
ちょこちょこトークして、まずは声優としての下野紘の企画コーナー。

お誕生日ということで、下野くんのほしいものをかけて各公演3つにチャレンジ。

1個目は即興ソング対決。
対決するのは伊達さんということで、伊達さんただでさえ緊張しているのに、即興ソングてなかなかのハードルの高さだ!
下野くんがそういうのを乗り越えてうんたらかんたらと笑っていた。すごく先輩だった。下野くんが先輩だ!
伊達さんは見た目的にはアレクサンダーみたいな感じ(?)なのにとても後輩だった。下野君が先輩だった。
下野くん、本人が言うとおり本当に即興ソングのレベルがあがっているな!?
私が覚えてる限りの即興ソングは、2008年?9年?のイベント浅草で広樹と下野くんで卵かけごはんの曲だったんだけど、レベルがあがっている。
高音の裏声とか変調まで使いこなしていた。
伊達さんはめちゃくちゃいい声だったけど、ファン補正関係なく下野くんが勝っていた。

 

他のチャレンジは失敗したので、ほしいもの「1週間のお休み」はなし。
かわりに日本絶景カレンダーをもらっていたよ。よかったね!

続いてのコーナーは「下野くんエピソードクイズ」
下野くんのまわりの人がエピソードにちなんだクイズを出すやつだよ。

アイムのマネージャーさんからは「4月21日はなんの日?」
わからなくてウンウンしていた下野くんは苦し紛れに「下野記念日」
もしかしたら下野市の日が、僕の誕生日に合わせてくれた可能性あるしね!とのこと。

不正解は罰ゲームで愛のセリフを言うやつ。シチュエーションだけ渡されるから台詞は自分で考えようという難しいやつ。
「長年片思いしている女の子が彼に振られて告白する」
セリフかと思ったら下野くんの小芝居スタート。
泣いている彼女を見つけて振られたことにニヤリと笑っているのがよかったですね。
「初恋は実らないっていうから、次の恋はうまくいくんじゃない」からの「付き合ってくれ」だったかな。
とてもよかったと思います。ありがとうございました。ピンクの照明があたっていました。よかったと思います。

 

ラスト2問目。
P社のOさん。身内ばっかりかよと突っ込む下野くん。そういうのいいよね、なんかね。
「こないだの下野くんが酔っぱらってたときの行動」選択肢は全部相撲。(鉄砲とか四股とか)
下野くんは正解を覚えてたけど、みんなに愛のセリフを言ってくれるためにわざと間違えてくれたよ。

お題は「ツンデレで告白」
お前の仕事がウンタラカンタラと仕事の不出来を責められたあとに「手伝ってやりたくなるだろっ」て言った。(たぶん)


ポーズが面白かわいかった、多分これ肩に手をあててるんだね。後ろからかな。あとドヤッて顔しながらめっちゃ照れてるのもよかったです。全然告白してないけどよかったです。

企画コーナーが終わり、伊達さんがはけて下野くんだけのコーナー。


このあとアーティストコーナーがあるけど、曲は2曲なので、声優下野紘としてキャラソンを歌わせてもらいます、と・・・・。
クラスターエッジという作品の・・・」死

流星シュートを歌ってくれたよ!!!
レポ関係ない自分語りパート1なんだけど、私はクラスターエッジで下野くんを好きになって、下野くんのキャラでアゲートが1番好きなんだ。
当時吉野くんと岸尾先生が好きで、クラスターエッジのキャラソンを聞いたことで下野くんにハマったんだよ。
わたしの1番すきな属性太陽みたいなのに闇が感じられる男の子はアゲートからきてます。。
口からヒエッて漏れたよね、思わず。身体がガタガタ震えて涙がこぼれおちてうまく息ができなかったww過呼吸になるかと思った。
大好きな曲を歌ってくれると思わなかったので、もう、ほんと、わたしは・・・(これ以上なにもいえない)

クラスターエッジのことを、
主役をもらって、この作品をきっかけに仕事が軌道に乗って・・・というようなことを言っていた。
私にとってクラスターエッジは、この作品で下野くんを好きになったし、下野くんのイベントに通っているときの思い出補正もあって、本当に特別な大切な作品なので、
下野くんがこうやってイベントで歌うほど、思い入れがあることが本当に純粋に心から嬉しかったです・・・。

次の曲。きたらいいな、と思っていたけどまさか歌うだなんて思ってなかった「Alone」流星シュートはともかくこれは本当にありえないと思ったよ!
またヒエッて口から洩れて続・過呼吸になるかと思った。
自分語りパート2なんだけど、私下野くんの曲でAloneが一番すきなんですよね。
水の旋律の好春も大好きで、隙あらば販促してる作品・・・。

私は下野くんのAloneのような歌い方が大好きで、実は今回下野くんへのお手紙にもAloneのことを書いてたんだ。
今回の下野くんの「リアル」と「約束」の歌の傾向がAloneのような感じで、そういう歌い方や楽曲の雰囲気が好きなので下野くんのソロ曲の方向性がとても好きで。


下野くんがAloneについて話してくれたのは、
この曲を聴いた人が下野くんはこういうかっこいい感じも歌えるんだと知ってくれてそれでソロ曲の声をかけてくれたとのこと。
自分の新しい可能性を感じた曲(というようなことを言っていた)なので、大事な曲だと。

乙女ゲームのキャラソンで、しかもあまり知名度のない水の旋律 緋の記憶の曲を歌ってくれるとは・・・。
歌ってほしい曲1位だけど絶対ありえないなと思っていたので、驚きで腰を抜かすかと思った。腰は抜かさなかったけど歯はガタガタいった。
緋の記憶らしく赤の照明で、それに合わせて赤のサイリウムがきれいだったよ。
途中のセリフ「抱いていきたい」もしっかり言ってくれた。そこでファンのみなさんもキャーッとか言わず静かに聞いていてくれたよ。私は失神するかと思ったよ。好春だ!

Aloneを歌ってくれたこともとてもうれしかったんだけど、私が好きな下野くんと下野くんがアーティスト下野紘としてやっていきたい方向性が同じなのかなと思ってうれしかった。です。私は元気いっぱいとかかわいいよりも、かっこいい下野くんが好きなので・・・。
下野くん自体もアーティストとしては「かわいい」と言われることよりも「かっこいい」と言われることを望んでいるんじゃないかな、とこの話だけじゃなくて今日のイベント全体的に見てそう思った。かわいいって言われると36歳なのにかわいいって・・・ていう感じとか。うまくいえないんだけど。(キャラの時とかはいいんだけどあくまで下野紘ソロとしてはね)
これからの楽曲もとても期待です。私は下野くんのことをすごくかっこいい人だと思っているのでアーティスト下野はとことんかっこいい路線でいってほしいなぁ。切ない感じの歌声が特にすき。
Aloneが好きな人、結構いると思うんだけど、下野くんのソロ曲「約束」は特に雰囲気が近いので一度聞いてみてほしいなと思います。

(うたぷりが嫌いとか興味ないとかそういうわけでは全然ないんだけど)
人気のうたぷりを選ばずにあえて過去の曲を歌ってくれた下野くんがだいすきだなと思いました!!!!

私が主に興奮した部分はこのキャラソンコーナーだったので、ここだけ熱量が違うね、たぶん。

 

2012年のこう言っている私に今日のことを教えてあげたい。なんていうかな。


さて、アーティストとしての下野紘パートだよ。下野くんはアーティストVERになるのでお着替えに。
その間リハーサルのときに下野くんお誕生日おめでとうの様子が流れたよ。

革ジャンコレクション、でモデル下野くんが格好つけながら3着の革ジャンを紹介した。

そのあとに会場入りする前に書いたアンケート(質問や感想)を抜粋して紹介、下野くんが一言というのがあった。
何個かあったけど、3つだけ。
・下野くんのかっこいいと思う角度。

 

カメラマンさんだったかな?誰かにこの角度がいいって言われてからずっとこの角度してるらしい。
雑誌の撮影でちょっと違う角度お願いしますwと言われたらしい。
・これからもたくさん自分の言葉で伝えていきたいらしい。
声優グランプリで表紙になったことがとてもうれしかった。(声グラ単体表紙は憧れらしい)

あと時間がなくて伊達さんが最後のアンケート抜粋だけ紹介だけして次のコーナーにいこうとしたのね。感想で質問じゃなかったから紹介だけするかんじ。
そしたら下野くんがそれを遮ってちゃんとそのアンケートについても語ってくれたよ。
いつも思うんだけど下野くんってファンにちゃんと公平公正なかんじがする。そういうところがすき。
(伊達さんは進行しようとしてただけだから悪いわけじゃないよ!)

ライブパートに行く前に・・・ということで梶くんと寺島くんのお祝いVTRが流れた。すごい歓声だった。
下野君が「うれしいねえ、ありがたいねえ」というから私もうれしいねえ、ありがとうねえと思いました。

下野くんがソロデビューについて語ってくれて、ここからスタートだよ、とか本当にここで初めて披露します、とか、ソロデビューについて不安だった思いを話してくれてバースデーライブを特別に思ってくれてる感じがして胸があったかくなりました。
下野くんがところどころ泣きそうになってるのと、ついてきてくれるかーというようなことを言っているのを見て歌手としてのデビューは不安な部分も多かったんじゃないかなって。なので、目の前に広がるファンの声援が少しでも不安を取り除けているならいいな。声優としての下野紘とアーティストとしての下野紘。下野くんは線引きをそうやって明確にしたけど、だからこそ不安もあるんじゃないかな。前述の通り、かわいいを求められてるかもしれないなかで、アーティストとしてはかっこいい路線だし(いやこれから路線変わるのかもしれないけど)とごちゃごちゃ考えながらもわたしの1番は下野くんしかいないし、ずっと推すのはこれからも下野くんだけだろうなとじわじわ再確認。

約束→リアルとうたったよ。青と白のサイリウムきれいだ。
約束もリアルも本当にすきな曲だなあ。繰り返しになるけど、こういう下野くんが好きなんだ。
下野くんは声音自体は種類が多くないけど、それぞれ曲やキャラに自分の意思とかこめて歌ってくれてるのをいつも感じる。
そんな違いはないかもしれないし、ファンの贔屓目なのかもしれないけど、毎回キャラソンはちゃんとキャラだし、感情が伝わってくる。
リアルも約束もそれがダイレクトに感じられるのが好きです。
生で聞くのはもっとそれが響いてくるのを感じたよ。

2曲歌い終わって消える下野くん。即アンコール。
2曲しかないのにアンコールてwって戻ってくる下野くん。
告知があるということで・・・わかってたけど・・・セカンドシングル!今夏!ウッ生きる目標ができたね・・・。
事務所に自分の首をしめてるといわれた何かをするそうです。なんだろね。

そして2曲目のリアル!さっきまでは放心状態で棒立ちで震えてたけど(申し訳程度にサイリウムを動かしていた)今度は楽しめたよ。
会場もそんなかんじでとてもいいアンコールだったのではないかなと思います。
下野くんの反応を見てると、下野くんもとても楽しそうだったよ、ファンのみんなの声援に応えて煽っててすごくアーティストぽかったです(作文)よかった。

あっという間だけどぎゅっと詰まった2時間でした!!
かなり久しぶりのイベントでドキドキだったんだけど、下野くんのソロデビューってことで行けてよかったなと思います。数年たってまわりの環境や下野くんも変わってたらどうしようって不安な部分もあった。

下野くんはいい意味で変わってなくて、うれしくてたのしい時間だった(私も年だけ重ねてなにも変わってなかった)もちろん先輩になっていたりとか、即興ソングや歌がうまくなってたり変わってる部分もあったよ。でも人柄やファンへの態度や笑い方とか変わってないことがたくさんで。ずっと好きでいさせてくれてありがとう。ずっとこれだけ好きだって思えるのは本当に幸せなことだと思う。
お誕生日とソロデビューをお祝いするきもちで行ったのに、たくさんしあわせをもらってしまった。
9年下野くんだいすきでよかったと思うし、10年後も下野くんが1番だと思ったのでした。
下野くんがやりたいことをいつまでもやってくれたらうれしいなぁ。それをいつまでも応援したいです。

おしまい!

少女から女性に(百花百狼半蔵感想)

百花百狼半蔵ルートの感想だよ。

褒めすぎてるよ。


月下丸、蝶治郎と絶望の2人からスタートしてしまったので、半蔵ルートもジジィ死んでわたしも死んだジジィみたいな目をしていた。


のだけど、ちがったー!!!

ジジィ差分で胸糞ルート回避!ヒャッハー!とソファの上で踊り狂う。

逃避行が突然楽しくなった!半蔵ルートは家康様の命で槐を守り抜くよ!


半蔵ルートのテーマはわたしが思うに「生と死」と「成長」

半蔵にとって忍びとして生きることはなにかを見つめ直すこと、

そして槐たんは忍びとして、女性として成長していく。

少女だった槐たんが、美しく成長していく様は乙女ゲームとして完成されていたし、危なげでみずみずしい槐たんを見つめ続けられてよかった。なんかすごいキモオタっぽいこといいました。


毒親持ちの槐たんは、大人の半蔵といると過去の反動からすぐ謝ってしまう(ここの槐たんドチャクソかわいいのは最近かわいそうなヒロイン萌えがあるからです)

言葉少なに、それでも確実に褒めてくれる半蔵。父親とは違う大人に触れていくのです!

謝るのをやめて、ありがとうございますと口に出す槐たんはこれからの第一歩だった。


圧倒的な忍びの技術と大人の匂いを持つ半蔵に憧れていくが、圧倒的に子供な自分。

忍びとして信頼関係も技量も足りない、自分の力のなさが悔しい、守られてるだけになりたくないと意思を固める槐。

ここから彼女の成長が始まっていく。

半蔵風に言うと、その意気やよし。

1人で修行する槐と、何も言わず修行を手伝い見守る半蔵。


忍びとして「心を開くな、閉じろ」と言われる槐だけどここで心を閉じるのをやめない。そしてここから半蔵の価値観も変わっていく。忍びとしても、年齢的にも未完成な槐に触れて。


ここが年齢差カプ萌えの醍醐味だと思います、わたし。

年齢差があるからこそクソエロは絶対にいらない!

決して埋められない経験と年月に焦りはやるヒロインと、決して戻すことのできない時間と心を眩しく思う攻略対象が最高なのだから。


そして生きているから生きるだけ、と言った半蔵が生きることを諦めない槐に徐々に感化されていくのもこのルートのよさである。


綺麗事だけではなく、里で守られ続けた槐が初めて人を殺すイベントも本当に良かった。

人を殺めた罪悪感と忍びとして動けた高揚感、そしてこれからも自分は生き続けるという決意。


半蔵ルートで最もすきなイベントがあります!このシーン、好きすぎて30分のたうちまわってた。

洞窟で凍えた身体をお互いの体温であっためあうっていうまあ乙女ゲームではよくあるイベントなんだけどね。

炎に照らされた槐は、少女と女性と狭間でゆらゆら揺れていて、酷くアンバランスで今にも消え入りそうで儚かった。この槐たんは今しかいないと思った。彼女は日に日に女性になり、忍びとしても成長していく。抱きしめていないと不安になる。消えちゃいそうで。でも近いうちにこの槐は消える、大人になるんだ。

この突然湧き上がった強い感情に、わたしはなすすべもなかった。言葉にもならなかった。(つまり大人になる前の少女ダイスキキモオタだった、私が)


半蔵はここまでキモいことは思ってないにしても、きっと同じようなことは思ってたと思う。炎に照らされた槐は本当に美しかったから。

戦いの中で見せる姿とそれ以外での姿が同じ娘なのにうまく重ならない、といった半蔵の言葉はよくわかる。

きっとこの少女の灯りを消してはいけないって半蔵も思ったとおもう。「お前は死なぬ。」と優しい声を落としたから。

優しい声とは反対に、こんなに触れ合っているのに心は遠い。

死ぬことを恐れない半蔵に死んでほしくないと思う槐。


ここで私の半蔵の大好きな台詞を残しておきたいと思います!半蔵が月下丸に言った言葉です。

「忍びは殺す。殺される。殺したくないというあの娘は忍びではない。だが、同時にあの娘は心底忍びだ。刃を心に持ち、耐え忍ぶ。己の心を切り刻む。それでも忍ぶ。」

「だから、愚かだ」

以上です。


忍びとして大きく成長しても、自分自身を貫いた槐。心を開くな、閉じろの序盤のシーンから彼女は変わっていない。少女から女性になっても変わらない部分はある。

槐は甘ちゃんなのかもしれない、忍びとして。でも彼女は諦めない。自分自身が生きることを。

役目のためだけに人を殺してきた忍びの半蔵の心がゆっくり開いていくのは必然なのであった!!!!


生きたいんです、という槐の言葉に「この娘は、生き抜く」と肯定してくれたとき、槐だけでなく私にもその言葉は、すとんと胸に響いた。


恋心に気づくイベントも本当に本当に本当に本当に槐が可愛かった!!!


への字に曲がった口を見られたくない。

眉間に寄ったシワも気づかれたくない。

膝の上で握るこぶしを知られたくない。

こんな弱い自分を、この人に見られたくない。

この人の前では、一人前の忍びでいたい。


(声にならない叫びと萌え)

彼女はまだ少女なのだ・・・・・・・!!!!!!戦いの姿と普段の姿が重ならない少女だった。このとき槐が恋心に気づくのも最高としかいいようがない。

忍びから少女に戻って半蔵の腕の中で泣く槐が可愛すぎて意味がわからなかった。

槐を腕の中におさめた半蔵は半蔵で、槐のまっすぐな生きたいという想いと、強さに惹かれ戸惑っていた。このときの半蔵モノローグで「冷ややかな空洞に熱い炎が輝くように」ってあるんだけど、これってあの私が30分萌え転がった洞窟のシーンとかけてますよね?私はあのときのゆらゆらした炎を思い出してた。黒雪にとって暗闇の中の光が槐だとしたら、半蔵にとっては仄かで暖かい炎が槐なんだ・・・!


家康様から守れ、といわれていたから守っていた槐。ただそれだけのはずだった。

だけどここにきて命が変わる。槐を殺せと。


槐は命が変わったことを知るけどそれでも生きることを諦めない。最後まで半蔵と戦うという。ほんとここも素晴らしいイベントだ。(褒めることしかできない)

わたしは生きることをやめたりしない。それが、わたしにできるあなたへの唯一の意思表示、ってかっこよすぎかな?槐たん。

「なぜ、お前なのだ」「なぜ、俺なのだ」と苦しそうな演技もよかったんですけど「生きていてくれ」と懇願の色がにじんだ声もよかったんですけど

「俺は今のお前を誇りに思っている。

だから、もういいのだ。お前は死んではならぬ。生きていてほしい。そう思ったのはお前しかおらぬ。俺にはお前しかいない。槐」

この台詞とこの演技が本当に本当に素晴らしかった!!!!!!!(褒めることしかできない)それでね、このシーンで初めて、全編で初めて、半蔵は槐の名前を呼ぶんだよ・・・。デフォ名でプレイ推奨だよ。この名前呼びに全ての愛しさが詰まっていたんだ。


そして、「お前は、本当に愚かな女だな。その愚かさを、愛しいと思う」

アーーーーーーーーーーーーーーーー・・・。ここで月下丸に語った槐の愚かさを出してくるなんて卑怯だ。萌えるしかないし、なんて美しい台詞なんだ!!!


戦いが終わった後に半蔵が出した答えは、一緒に生きるということでした。

これがどれだけ重いことか・・・・・・・・。


2人がくっついた最後のほんわかイベントで、槐がおかえりなさいませって半蔵を迎えるんだけどね。

これルート序盤で同じことやってるんですよ!!!!!!そのときの槐は馴れ馴れしくて申し訳ないなって思ってたの。それが、おかえりなさいませってしっくりくるようになって・・・最後の最後まで萌えたよ、ありがとう。ありがとう。


予想以上に長い感想を書いてしまった。

序盤の台詞たちが後半になってもずっと生きていて物語として美しいし、年齢差カプを丁寧に描いているし、自分の道は一つしかないと信じていた人間にヒロインが新しい可能性を提示するというわたしのすきなシナリオだし・・・で本当に大好きなシナリオでした!

悲恋を謳わなくていい(百花百狼 黒雪)

レンドフルールもそうだったんだけど、悲恋を宣伝文句にしなくていいとおもう。

キャラ紹介でツンデレとかドSって書いてあるのと似てるのかも。


ずっと楽しみにしていた百花百狼の黒雪ルートの感想だよ!


ネタバレだよ!



黒雪は他のルートで自己犠牲マン!!!って感じだったけど、自ルートではゴリゴリに自分のことしか考えてなかったから最高でした!!

わたしは欲しいものは絶対に手に入れる男がすきだよ。


いつものようにジジィが死んだので、犯人にされた槐とそれを牢屋から助けた黒雪で逃避行。


月下丸・蝶治郎と違って胸糞展開じゃないからイチャコラがかわいいです。

子供の頃から悪戯っ子だった黒雪の、子供の頃とは違う悪戯。

チューする振りをする黒雪に目を瞑って受け入れ体制の槐たんかわいいなw

黒雪が夜まで不在にして、不安になった槐たんにごめんねよしよしするのも萌えた。月下丸に引き続き過保護なのもかわいい。

すりすり甘えてくる猫みたいな黒雪もかわいい。

逃避行の間に挟まれるどう考えても付き合ってるやろー!というイチャコラがかわいかった。


そばにいれるだけでしあわせそうな黒雪だけど時々「こっちが本物でいいんだよね」とか不穏なことをいったり「忘れること」に敏感だったり匂わしてはくるけどね。


逃避行のふたりは一蓮托生で、黒雪いわく「オレとおまえのふたりだけ 強い縁でつながってるんだ」とのこと。


初めから黒雪は槐たんだいすきなので

「ねぇ、はやくオレのことすきになってよ」

「この世にオレとおまえだけだったらいいのにね」というのだけど、このときの飴色の瞳が忘れらない。

強がってるのに不安そうにゆらゆら揺れてる飴色の瞳はなにをうつしてるんだろう。黒雪はなにを抱えているんだろうって覗き込むんだけど、透き通らない。


敵から逃げては、存在を確認するかのように手を絡め、髪を撫で、頬と頬をくっつける。絶対に槐を離さない黒雪。


あからさまな黒雪の洗脳セリフにはオイオイと思うんだけど、「オレがたたかってあげる」という黒雪に「たたかわなくていいです」と言い切る槐たん可愛い。

槐たんにとっても黒雪が大事だから、黒雪が自分を蔑ろにしてまで自分のために戦うのは嫌だというのはいじらしかった。

そして、ああこれって月下丸ルートと正反対だな、と。月下丸の「俺にとって貴方はなによりも重いのに、貴方にとっては軽い。貴方の存在は何にも代えがたく重いものなんです」というセリフを思い出していた。


徐々に不協和音が聞こえてくるけど、それでも槐を離そうとしない黒雪。こういう子がわたしはすきだよ。絶対にヒロインを自分から離さない子。

他の人と関わりを持とうとした槐に、笑顔だけど感情のない声で引き止める黒雪。

わたしはここの下野くんの演技がだいすきだ。


ここから、萎えターーーーーン。

甲賀の仲間がやってきて、槐は黒雪に洗脳されてるの!依存してるの!黒雪は悪い奴!って言ってくる。


でもさ、なんかちょっと違うんだよね。

確かに黒雪はみんなを攻撃して槐を連れ去ったかもしれない。ジジィ殺しの罪を槐にかぶせたかもしれない。


でもさ、甲賀のみんなは黒雪のことは信じないの?って萎えた。

同じことを月下丸がしたら、月下丸は純粋に槐を助けてる。槐が大事すぎて、槐を助けて逃げようとして、それを止めた自分たちを攻撃したってなると思うんだよね。(どのルートでも槐が捕まった後、槐のことは助けるなって里から命令が出るから、月下丸が飛び出そうとすると蝶治郎が攻撃したりする)

それと、槐のことはジジィ殺すわけない犯人じゃないって信じるのに、黒雪なら殺すって思うんだね!理由があるとか考えないんですね。


わたしには全く理解できなかった!


だって、それってシナリオで魅せずに設定が透けてるんだもん。

甲賀の仲間が、黒雪が槐のことが好きで2人きりになりたいがためにジジィ殺して逃げる理由つくって洗脳してる、、って言うんだけど、なんでそれがわかるの?

それがわかるのって設定考えた人だけだよね。


普通にあの状況で黒雪が槐を連れて逃げたら、黒雪が犯人だったとしてもだよ。

何か理由があってジジィを殺したけど それが槐のせいになってしまった。でも自分も捕まるわけにはいかないし槐はもちろん助けたいから、仕方なく2人で逃げてるってなるよね?


なのに、黒雪が槐が好きすぎて2人になりたくてジジィ殺して洗脳するために連れ回してる。って、どんだけ黒雪を悪者にしたいんだよwwって萎えましたね!めちゃくちゃ歪んだ考え方じゃない?

同じ里の仲間とはとても思えないね!


槐と黒雪を引き離すにしても、黒雪が犯人なんだよ、危険だから離れなよ!でよかったよね!

このルートのテーマはきっと依存なんだろうけど、それを外野がお前らは共依存だ!愛じゃない!と言ってきても・・・。

別に共依存してることなんてプレイヤーはわかってますので、黙っていて欲しかったです!こういうことされるとめちゃくちゃ萎えます!


無理やり外野に離されてまわりが黒雪殺す!黒雪捕らえる!ってなってるから、そんなの普通に考えて心配するのは当たり前なのに

「幼子のようだよ」

「いつからこんな腑抜けちゃったの」

「黒雪黒雪ってちゃんと自分で考えてるの?」

「もっとしっかりしなさいよ」

とか喚く外野!なんなのかな?

別に槐はそんな取り乱してもないし、冷静だったのに。

外野の方がしっかりした方がいいよね。みんな突然サイコパスになったのかな?って思ったよ。こわいね?はやく黒雪にあいたいね!ってなったよ。こわかったー!


まあ、そんなわけで怒涛の萎えと文句がきたんだけど笑

そこからは萌えたよ、ありがとう黒雪。槐たん。

槐がしっかりしていて、洗脳ではなく黒雪のもとに、ジジィ殺しの本当の犯人を探しに行くと言ってくれてよかったです。槐が光だった。


予想はしてたけど黒雪は8年間のひどい修行と術のせいで記憶がない。でもそんななか、槐のことだけ覚えていて槐だけが光だった。

わかる、わかるよ。槐は光だよね。他の仲間のことは忘れてても仕方ないよ。覚えていたとしても、黒雪のことを嫌な目で見る人だからね(根に持ってる)


依存ではなく恋だと言い切る黒雪と同じ気持ちだという槐。わたしは2人の気持ちにシンクロしていて、手を取り合った2人の間に生まれた気がした。そんなわけないけど。


ここから、槐の世界をきれいなままにしたい黒雪は自分だけで行動しようとするんだけどそこに、一蓮托生だよ、と序盤の黒雪のセリフをそっくりそのまま返す槐が可愛くて、やはり光だった。


暗闇の中に影を探すことしかしなかった黒雪に差し込む槐。

一方的に槐に恋い焦がれて憧れていたと思っていた黒雪に「あなたがいない平和な世界で暮らしていてわたしは笑顔になれません」と笑う槐。どれだけ黒雪の光なのかと。

でもその言葉は、槐にとっても黒雪が光だということなのだ。

黒雪はまさか自分が誰かの光になることなんて考えてもみなかったんだろうなあ。


身勝手に攫うよ、という黒雪に

身勝手なんかじゃない、わたしも望んでるという槐はわたしのだいすきなヒロインだった。


一蓮托生、いい言葉だね。

2人で生きていくってそういうことなんだろうな。自分が相手を大事に思う時、実は相手も自分を大事に思ってくれてる、て忘れがちだよね。

相手を大事に思うのであれば、自分のことも大事にしないといけない。

それをこれから噛み締めて生きていく黒雪を想って感想おわり。



美原鈴というひと

私はポゼッションマゼンタというゲームが好きです。

この作品の美原鈴というヒロインは公式では才色兼備の優等生という設定だが、プレイヤーが作品内でそう感じることはほぼないだろう。

言動に納得できないことが多く、この人頭おかしいね、と何度も思った。

だが、コンプして1か月程たった今も美原鈴は私を惹きつける。

それは、作品内で攻略対象たちが何の脈略もなく美原鈴に惹かれるのと同じことなのかもしれない。

私は美原鈴のことを赤ちゃんのようだとよく言ってきた。彼女は悪意がなく真っ白だ。だけど、彼女に対して畏怖の面もある。なぜそう思うのかわからなかったが、おてぃんこさんがポの実況をしているときのあるツイートが大きなヒントをくれた。

今回は美原鈴に対しての考察を書き連ねたいと思います!

 

私が考察するきっかけになったおてぃんこツイート。

・出かける気分じゃないからって断ったのに家に誰もいなくなって暇だからという理由で結局出かける女

 

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・そんなあっさりと・・・

 

美原鈴は、基本的に自分中心にすべてがまわっていて、他の人に関心がない。もっといえば、自分自身の感情も特にないし、人の感情を理解することもできないのではないか。


乙女ゲームの攻略対象にはいわゆるサイコパス的キャラがいるが、美原鈴こそホンマモンのサイコパスなのではないだろうか。

 

 特徴
犯罪心理学者のロバート・D・ヘアは以下のように定義している。
良心が異常に欠如している
他者に冷淡で共感しない
慢性的に平然と嘘をつく
行動に対する責任が全く取れない
罪悪感が皆無
自尊心が過大で自己中心的
口が達者で表面は魅力的 

 サイコパスの特徴をウィキペディアはこのように記している

ここに美原鈴の言動を当てはめていきたいと思う。

 

・良心が異常に欠如している。

・他者に冷淡で共感しない。

美原鈴は、根は純粋でいいこなので自分の良心にのっとって行動する。だが、共感能力が著しく欠けているので、相手の気持ちに立って考えることができない。

相手の為と思って色々と行動はするが、結局は相手のためではなく「あなたが落ち込んでいることに対して、私が不安」→「不安なのはいやだからこの不安を解消したい」という自分の気持ちが最優先される。

そのため、奏ポゼ回のように奏が心配だといいながら奏本人の気持ちを無視した行動ができる。

他者のことは基本的にどうでもいいので、前述のおてぃんこツイート画像のような人がポゼったり、死んだりする大きな出来事を目の前にしても、「今日の夕飯おいしかったな」くらいの今日の出来事の一つとして処理することができる。

 

 

美原鈴は物語の最後にこのような言葉で締めくくる。人が二人死んでいるにも関わらず、人の死を自分の成長のための1コマとしか見ていない。自分たちの絆を強くするためであれば、人の死は必要な試練と捉える。

 

・慢性的に平然と嘘をつく

行動に対する責任が全く取れない

美原鈴は自分の感情のためならその場限りの嘘をつくことが可能だ。

奏回で、幼馴染かつ兄弟のように同じ家で育った奏に対して平気で嘘をつく。奏が悩んでいる内容について、必ず話すから待っていてくれ、という奏に対して「うん、もちろん…もちろんだよ!」と大きくうなずいたにも関わらず、その言葉の直後に奏の過去を漁りまわす。

そして、悩みの内容を勝手に突き止めて、奏が美原鈴にすら隠したかった秘密を仲間に簡単にバラす。

それもこれも自己中心的な「私が奏のことを心配している気持ちが大事」だから行っている行為であり、奏のことを心から心配しているわけではない。

 

・罪悪感が皆無

上記のような行動をとっても、美原鈴は自分がひどい行為をしたことをわかっていない。美原鈴がした行為は正しく、美原鈴に心配をかけた奏が悪なのだ。

また、「出かける気分じゃないからって断ったのに家に誰もいなくなって暇だからという理由で結局出かける」という行為をとっても罪悪感というものはない。

美原鈴にとって、出かける気分ではないときに誘わない草太が悪なのだ。

 

・自尊心が過大で、自己中心的。

美原鈴が自己中心的だということは散々述べたが、美原鈴は大変自意識過剰である。

この時、桃と美原鈴は出会ったばかりなので、普通に考えると知り合い程度の人間に慰められることはうれしくない。だが、美原鈴は自分が慰めることがベストだと思っている。

 

 すべての男が自分に惚れることは当たり前だと思っている。

 

口が達者で表面は魅力的

本作では、ポゼる攻略対象に美原鈴がありがたい説教しないとピュリできないという設定がある。

そのため、どの回でも美原鈴のピュリ説教があるが、どの説教も端的にいうとクソである。

ペラペラ長いこと喋るが中身はない。そして、簡単にこの説教の内容も忘れる。

スーミンジェがポゼったのは自分が金持ちなことによる問題なのでスーミンジェにお金なんて関係ない!スー先輩はスー先輩!みたいな説教をしたのに、そのあとはスーミンジェタカリ軍団の一員として、金を貪りつくそうとする。恐ろしい女である。

 

と、ここまで書いたが美原鈴は可愛いのだ。

 

次に、最近プレイしたなかで同じように自己中心的なヒロインと比較してみる。

まず考えたのが、ビリーバーのみぁぽょ。


ただ、みぁぽょは感情がある。他人をバカにすることができる。ここが美原鈴との違いだ。

 

 みぁぽょは他者を攻撃する。自己中心的だが、人が言われたら嫌な言葉を理解していて、それを投げつけることができる。

 

だが、美原鈴は他者を攻撃することはない。美原鈴は他人の感情がわからないので、言われたら嫌な言葉がわからない。

また、美原鈴はまわりの人間は自分のために存在すると思っているので、上記のような発想に至らない。

 

みぁぽょは好かないが、美原鈴が好きな理由はここにある。

美原鈴は罪悪感がないのだ。美原鈴の行為には嫌味がない。すべて自分に向いた行動で他者に向けた行動がゼロだからだ。

 

次にサイコパスといえば、レンドフルールのヴィオレットだ。

ヴィオレットも自分のためにまわりに死ねという女なので自己中心的である。

だが、美原鈴とは決定的に違う。ヴィオレットは恋愛に生きる女だ。恋愛・・・自分と男のために行動している。美原鈴はそれがない。他者に興味がないからだ。

また、男が自分のことを好きなのは至極当然だと思っているので告白をされても心が動じることもない。

 

ポゼッションマゼンタのポゼるきっかけは各々あるが、どのパターンも美原鈴が好きすぎてポゼ発症することになる。

そのため、ポゼったときに美原鈴は告白をされることになるが、美原鈴はそれに対しては何の興味も示さない。

ポゼは死に至るので相手が命をかけて、美原鈴を好きだと言っているのにそのことに思い悩む様子は1ミリもない。

美原鈴もピュリしようと頑張ってはいるが、それはカードが視える自分の使命として割り切っており、相手が自分を好きだからそこに対して寄り添おうという気持ちはない。

ピュリした後は、自分の役目は終わったとばかりに相手の好意はさっぱり忘れる。

 

レンドフルールのいWAたさんは、スタッフブログでヴィオレットのお姫様像について語っているが、正直私の中でしっくりこなかった。だけど美原鈴にはあてはまる。

美原鈴は甘やかされて育ち、まるでお人形のように生きている。美原鈴は自分自身に対してもさほど興味がないように見える。自分のその場の感情で動いてはいるが、基本的にいろんなものに対しての感情が乏しい。

 

美原鈴のそういうところが私は好きだ。

美原鈴は一貫して、自分のその場の気持ちを優先する。

 

 

まとめ

 

 

美原鈴は赤ちゃんなのだ。悪意がまるでなく、向けられた笑顔に釣られて人は笑顔になる。生まれたばかりの心を持ったまま、美原鈴のための世界で生きてきた。

 

美原鈴のように生きることができたらどれだけ幸せだろうか。他人の目を気にすることなく、みんな自分のことを愛してくれていると信じて生きるのはどれだけ幸せなことなのだろうか。美原鈴に強く惹きつけられるのは、憧れもあるのかもしれない。

 

最後に、

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このようにポゼッションマゼンタは常に左上に誰目線か記されている。

もちろんヒロインである美原鈴視点がほとんどだ。

美原鈴は自分を中心にまわっている・・・その美原鈴視点の物語なのだ。

実は美原鈴視点ではなく、第三者から見ると大きく世界は変わるのではないだろうか・・・。身体の震えを感じた。

ポゼッションマゼンタというゲームは、美原鈴が見た優しい世界なのかもしれない。