百花百狼半蔵ルートの感想だよ。
褒めすぎてるよ。
月下丸、蝶治郎と絶望の2人からスタートしてしまったので、半蔵ルートもジジィ死んでわたしも死んだジジィみたいな目をしていた。
のだけど、ちがったー!!!
ジジィ差分で胸糞ルート回避!ヒャッハー!とソファの上で踊り狂う。
逃避行が突然楽しくなった!半蔵ルートは家康様の命で槐を守り抜くよ!
半蔵ルートのテーマはわたしが思うに「生と死」と「成長」
半蔵にとって忍びとして生きることはなにかを見つめ直すこと、
そして槐たんは忍びとして、女性として成長していく。
少女だった槐たんが、美しく成長していく様は乙女ゲームとして完成されていたし、危なげでみずみずしい槐たんを見つめ続けられてよかった。なんかすごいキモオタっぽいこといいました。
毒親持ちの槐たんは、大人の半蔵といると過去の反動からすぐ謝ってしまう(ここの槐たんドチャクソかわいいのは最近かわいそうなヒロイン萌えがあるからです)
言葉少なに、それでも確実に褒めてくれる半蔵。父親とは違う大人に触れていくのです!
謝るのをやめて、ありがとうございますと口に出す槐たんはこれからの第一歩だった。
圧倒的な忍びの技術と大人の匂いを持つ半蔵に憧れていくが、圧倒的に子供な自分。
忍びとして信頼関係も技量も足りない、自分の力のなさが悔しい、守られてるだけになりたくないと意思を固める槐。
ここから彼女の成長が始まっていく。
半蔵風に言うと、その意気やよし。
1人で修行する槐と、何も言わず修行を手伝い見守る半蔵。
忍びとして「心を開くな、閉じろ」と言われる槐だけどここで心を閉じるのをやめない。そしてここから半蔵の価値観も変わっていく。忍びとしても、年齢的にも未完成な槐に触れて。
ここが年齢差カプ萌えの醍醐味だと思います、わたし。
年齢差があるからこそクソエロは絶対にいらない!
決して埋められない経験と年月に焦りはやるヒロインと、決して戻すことのできない時間と心を眩しく思う攻略対象が最高なのだから。
そして生きているから生きるだけ、と言った半蔵が生きることを諦めない槐に徐々に感化されていくのもこのルートのよさである。
綺麗事だけではなく、里で守られ続けた槐が初めて人を殺すイベントも本当に良かった。
人を殺めた罪悪感と忍びとして動けた高揚感、そしてこれからも自分は生き続けるという決意。
半蔵ルートで最もすきなイベントがあります!このシーン、好きすぎて30分のたうちまわってた。
洞窟で凍えた身体をお互いの体温であっためあうっていうまあ乙女ゲームではよくあるイベントなんだけどね。
炎に照らされた槐は、少女と女性と狭間でゆらゆら揺れていて、酷くアンバランスで今にも消え入りそうで儚かった。この槐たんは今しかいないと思った。彼女は日に日に女性になり、忍びとしても成長していく。抱きしめていないと不安になる。消えちゃいそうで。でも近いうちにこの槐は消える、大人になるんだ。
この突然湧き上がった強い感情に、わたしはなすすべもなかった。言葉にもならなかった。(つまり大人になる前の少女ダイスキキモオタだった、私が)
半蔵はここまでキモいことは思ってないにしても、きっと同じようなことは思ってたと思う。炎に照らされた槐は本当に美しかったから。
戦いの中で見せる姿とそれ以外での姿が同じ娘なのにうまく重ならない、といった半蔵の言葉はよくわかる。
きっとこの少女の灯りを消してはいけないって半蔵も思ったとおもう。「お前は死なぬ。」と優しい声を落としたから。
優しい声とは反対に、こんなに触れ合っているのに心は遠い。
死ぬことを恐れない半蔵に死んでほしくないと思う槐。
ここで私の半蔵の大好きな台詞を残しておきたいと思います!半蔵が月下丸に言った言葉です。
「忍びは殺す。殺される。殺したくないというあの娘は忍びではない。だが、同時にあの娘は心底忍びだ。刃を心に持ち、耐え忍ぶ。己の心を切り刻む。それでも忍ぶ。」
「だから、愚かだ」
以上です。
忍びとして大きく成長しても、自分自身を貫いた槐。心を開くな、閉じろの序盤のシーンから彼女は変わっていない。少女から女性になっても変わらない部分はある。
槐は甘ちゃんなのかもしれない、忍びとして。でも彼女は諦めない。自分自身が生きることを。
役目のためだけに人を殺してきた忍びの半蔵の心がゆっくり開いていくのは必然なのであった!!!!
生きたいんです、という槐の言葉に「この娘は、生き抜く」と肯定してくれたとき、槐だけでなく私にもその言葉は、すとんと胸に響いた。
恋心に気づくイベントも本当に本当に本当に本当に槐が可愛かった!!!
への字に曲がった口を見られたくない。
眉間に寄ったシワも気づかれたくない。
膝の上で握るこぶしを知られたくない。
こんな弱い自分を、この人に見られたくない。
この人の前では、一人前の忍びでいたい。
(声にならない叫びと萌え)
彼女はまだ少女なのだ・・・・・・・!!!!!!戦いの姿と普段の姿が重ならない少女だった。このとき槐が恋心に気づくのも最高としかいいようがない。
忍びから少女に戻って半蔵の腕の中で泣く槐が可愛すぎて意味がわからなかった。
槐を腕の中におさめた半蔵は半蔵で、槐のまっすぐな生きたいという想いと、強さに惹かれ戸惑っていた。このときの半蔵モノローグで「冷ややかな空洞に熱い炎が輝くように」ってあるんだけど、これってあの私が30分萌え転がった洞窟のシーンとかけてますよね?私はあのときのゆらゆらした炎を思い出してた。黒雪にとって暗闇の中の光が槐だとしたら、半蔵にとっては仄かで暖かい炎が槐なんだ・・・!
家康様から守れ、といわれていたから守っていた槐。ただそれだけのはずだった。
だけどここにきて命が変わる。槐を殺せと。
槐は命が変わったことを知るけどそれでも生きることを諦めない。最後まで半蔵と戦うという。ほんとここも素晴らしいイベントだ。(褒めることしかできない)
わたしは生きることをやめたりしない。それが、わたしにできるあなたへの唯一の意思表示、ってかっこよすぎかな?槐たん。
「なぜ、お前なのだ」「なぜ、俺なのだ」と苦しそうな演技もよかったんですけど「生きていてくれ」と懇願の色がにじんだ声もよかったんですけど
「俺は今のお前を誇りに思っている。
だから、もういいのだ。お前は死んではならぬ。生きていてほしい。そう思ったのはお前しかおらぬ。俺にはお前しかいない。槐」
この台詞とこの演技が本当に本当に素晴らしかった!!!!!!!(褒めることしかできない)それでね、このシーンで初めて、全編で初めて、半蔵は槐の名前を呼ぶんだよ・・・。デフォ名でプレイ推奨だよ。この名前呼びに全ての愛しさが詰まっていたんだ。
そして、「お前は、本当に愚かな女だな。その愚かさを、愛しいと思う」
アーーーーーーーーーーーーーーーー・・・。ここで月下丸に語った槐の愚かさを出してくるなんて卑怯だ。萌えるしかないし、なんて美しい台詞なんだ!!!
戦いが終わった後に半蔵が出した答えは、一緒に生きるということでした。
これがどれだけ重いことか・・・・・・・・。
2人がくっついた最後のほんわかイベントで、槐がおかえりなさいませって半蔵を迎えるんだけどね。
これルート序盤で同じことやってるんですよ!!!!!!そのときの槐は馴れ馴れしくて申し訳ないなって思ってたの。それが、おかえりなさいませってしっくりくるようになって・・・最後の最後まで萌えたよ、ありがとう。ありがとう。
予想以上に長い感想を書いてしまった。
序盤の台詞たちが後半になってもずっと生きていて物語として美しいし、年齢差カプを丁寧に描いているし、自分の道は一つしかないと信じていた人間にヒロインが新しい可能性を提示するというわたしのすきなシナリオだし・・・で本当に大好きなシナリオでした!