ぶっこみりこちゃん

乙女ゲームのネタバレ感想

花朧 感想

花朧、なかなかの衝撃作。

まだ3人のプレイだけど感想は変わらないと思うのでもう書く。辛口ですよ。


素材はいいのにもったいない作品だった。

それぞれのキャラも恋愛イベントもいいのに、「戦国モノ」と「ファンタジー」と「姫」という3つの要素がお互いの良さを消しあっていて、どれも魅力的な要素なのに1+1+1=3どころか1-1-1=-1・・・とマイナスになってしまっている。


個人的に乙女ゲーム関係なく戦国モノに求めているものは、盛者必衰の儚さとか家臣との絆とか武士としての最期の矜持。

自分の命を懸けてでも大事にしたいものが武士たちにはあるから、死んでいく者にも生き抜く者にもドラマがある。その彼らの生き方に恋をしたかった。

今回も公式がファンタジー要素より史実を重視していると言っていたこともあり、その部分に期待してた。

だけど市が持つスーパーチート能力がそのよさを打ち消してしまってた。


自分の命よりも愛する男のために必死で戦うヒロインを作りたかったのかもしれないけど、それをするなら戦国モノでやるべきではないと思った。


この乱世に、自分の愛した男の命だけを助けるヒロインをどうやって愛すればいいんだろ。

実際長政ルートで長政を助けるために弓の方向を変えて、別の人が死んだりしたし。

ヒロインの立場が同じ武士だったとしたら、戦場で彼を助けて守るために敵を殺すというのはいいとおもう。味方を援護して敵を倒すのが役割だがら。

でも仕える家や己の為に武士たちが必死に戦ってる中、自分だけの都合で安全な場所から簡単に未来を変えてしまうのはどうなんだろう。

だって、未来を変えて死んでしまった人にも愛する人はいるわけだし。


私は現代物とかで誰かを救う為に未来を変えるタイムリープ物はすきだよ。

でもいつも死が隣り合わせで自分や主君の誇りのためにたくさんの命が散る戦場で、自分の感情だけで未来を変えてしまうのはやっぱりどう考えても私には理解できなかった。

例えばヒロインが未来から過去を守る為にやってきて(過去が大幅に変わってしまって未来の日本が崩壊してしまうとか)教科書通りの未来にするために奮闘する、とかならわかるんだけど。

完全にすきな男に死んでほしくないだけ、というのは・・・戦国モノではどうしてもやってほしくないことだった。

もうそれ花朧の根本の設定がNGってことだから、もう全否定になっちゃうんだけども(笑)

信玄ルートの日常シーンで命を狙われてそれを回避するためみたいな後代返しならいいんだけど、合戦はどうしても嫌なの(笑)

文字通り必死にみんなが本気で戦ってる中スーパーチートな能力で敵を根こそぎ皆殺しにするのも、風情がなくて嫌なの(笑)

この違い、伝われ(笑)



これが戦国モノじゃない世界観でただの未来を変えるためにがんばる女の子だったら全然良かったと思う。

ある程度無茶な行動をしても、必死でかわいく見えたかもしれない。


でも戦国モノで姫、だからどうしても無茶な行動に理解ができない。

着物1枚で武装もせず、何度も戦場に行くのはどう考えてもおかしい。遊びじゃないんだぞ、って言っても結局連れて行く武将なんて尊敬できるわけがない。

そこらへんの適当な人間だったらともかく姫という立場がどれほど危ういか。

自分の命よりもあなたを守りたいからついていく、というけど、自分だけの命じゃない。

姫がついてきたら護衛ももちろんつくだろうし、彼女が危ない目にあったら命をかけて守る家臣がいる。姫が相手に捕らわれたら、戦況が大きく変わって一族が滅びることだってあるかもしれない。

それを無茶苦茶で変わった姫だ、と一言で済ますのは戦国モノを史実重視でやると謳っているなかであまりにもお粗末だと思う。


姫にする必要はあったんだろうか?

特に姫らしくもなく、政略結婚を無理やりさせられるわけでもなく、一国の姫という自覚も矜持もなく、たいした制限があるわけでもなく自由に生きてるから姫としてのうまみを感じられなかった。史実では夫婦の長政ルートにはそういう部分を期待してたんだけどな。

姫だからこそ勝手な行動が目に付いたんだと思う。

手紙ひとつおいて、勝手に敵国にいったり自国に帰ったり、戦場を動き回ったり。

姫として加点されるところがほぼないのに減点されるところがあまりにも多かった。


結局、戦国・姫・ファンタジー、すべての要素がお互いの足を引っ張ってしまってるように感じてしまったよ。

どれかひとつを丁寧に描いてくれたら、良作だったかもしれないと思うと残念。



というのも、ここまで辛口オンパレードだけど、シナリオ自体は悪くないと思った。

恋愛過程が唐突すぎるわけでもなく、惹かれていくのはわかる(ただヒロインや出来事に対して萎えの波が多いから心情的にそれどころではない)。

義景ちゃんのあとがたりなんて普通に泣いたし。市が登場しないことでファンタジーが封印されて、戦国のよさだけが残ったからだとおもうけど。

魅力的なキャラたちのファンタジー要素をオフした話が見たかったよ!

だって、ファンタジー要素なければ市が戦場に同行することもないだろうし(笑)



つくづくもったいないとはいえ、心には残る作品だった。

信玄ルートは(ところどころの萎えはあったものの)楽しかったし萌え転がったよ。

下野くんの落ち着いた低音キャラも最高だったから下野くんのオタクとしてはオールオッケー!みたいなところもある。

信玄の優しさにとろとろにふやけて、そこからは想像もつかないような豪傑さや腹の内に秘めてるものにドキドキした。

自分が求めているものには疎くて、無意識でキスしてしまったりするところとか好き。最後の最後まで気持ちを自覚できていないところも好き。泣いてもいい、という言葉にたいして出てきた言葉が「愛している」というようやく気づいたシンプルな想いだったのものかった。

あーもうこういういいところもあるからこそ、謎のファンタジー要素がほんといらん!!!ファンタジー要素なしの花朧がプレイしたい!!!!!!!(全否定)


乙女ゲームにマジレスするな、て言われたらそれまでだけども(笑)

ファンタジーにするのはいいとは思うし、それが納得できたらいいんだけどあまりにマイナスポイントが多くて恋愛の気分になれなかったかな。


久々に戦国モノに触れて、戦国時代の漫画を読んだりいろいろ調べたりもしてしまった。

やっぱりこの時代はワクワクするものがある。

でもそれって花朧が心に残ったの、結局花朧関係ない実在した彼らを想って心が熱くなるだけで花朧じゃないのでは・・・???????


おしまい

BWS発売までにはトロコンします!